Can I help you?
街中でよく見かけるカードにヘルプマーク、カードがあります。
これは、周囲に支援や配慮を知らせる為のものです。外見だけではわからなくても、様々な疾患を抱えている方々は多いです。配慮が早めにわかれば、危険を回避する事も出来ます。フローリッシュハウスの方で、少しだけ目や体の動きが悪いご利用者様がいらっしゃるのですが、東京の歩道は自転車がすごい勢いで通り抜けていくので、交通事故をいつも心配していました。ヘルプカードは携帯していたのですが、バッグの脇に隠れてしまいやすく、今回バッグの表に良く見えるようにヘルプマークを手作りで付けてあげました。周囲に早めにわかる事で、円滑な配慮が進み事故の確率が減るのならご本人様の為になります。
本当は、ヘルプマークが無くても助け合える社会が理想なのですが、人々は日々の業務や人生に追われて、他人に気を遣う余裕がない方もいらっしゃるのかもしれません。
フローリッシュハウスのスタッフは、人助けをするのが好きで勤務されている方々ばかりです。学歴や資格があっても、それだけの方は採用はしません。ことわざに情けは人の為ならずという言葉があります。一時曲解をされて、情けは人の為にならないと受け取られた時期もありましたが、本来は、情けをかける事で巡りめぐって自分に帰ってくるという意味です。情けを他人にかける事が結局自分自身を救うという事です。人助けをする事は、自分の人生が救われて豊かになります。人間が精神的な動物である以上、周りや自分自身に良い行いや有益な事をすれば精神の安定になりますし、悪い行いや不利益な事をした場合は、自分自身でその行為に後悔して苦しみます。人間は記憶を反芻し続ける生物だからです。善い行い悪い行いが自分の人生に一生思い出の中で追いかけてきます。私達は自分のした行為から逃れる事は出来ないのです。善悪の基準がわからない状況の方の場合は(精神疾患や知的障害)、別次元の話になりますし、支援が必要になります。
ソーシャルアクションになるかもしれませんが、ヘルプマークがあるならば、サポートマークもあっても良いと思います。休日の何にも予定のない日なんかは、サポートマークの(色はなんでも良いですが)ブルーカードでも良いので携帯して、一日一善しても良いです。お助けマンとして無理のない範囲で世の中の役に立ちたいです。
支援の中で大切な視点で、そもそも人助けはお節介なのですが、善意の押し売りにならないように気を付けなければなりません。関係機関を含めて、ベテランこそ陥りやすいパターナリズムが見受けられます。良かれと思ってご利用者様を脇に置いて議論が進んでいくケースが見受けられます。個別化をはかれずに、こういう時はこうする方が良いとか、あなたの為になる事だからとか。ご利用者様抜きにして話が進んでいきます。
例の一つとして、「焼き鳥の串問題」「唐揚げにレモンをかけていいか」「サラダを取り分けるべきか」といった飲み会での作法があります。こうした飲み会でのマナーについて、解決策は実はただ一つで 「相手に聞けばいいのです」 焼き鳥を串から外すのも、唐揚げにレモンを搾るのも、サラダを取り分けるのも、気遣いのためにやることです。しかし、「自分が良かれと思ってやる事は、自分中心になります。個別支援計画は、相手の立場に立って考えることが一番大事です。食べ物に関しては、育った家庭などによって食べ方、ルールが大きく異なります。さまざまな意見があることだからこそ、相手に聞けばいいのです。食べる前に、「人数分無いけど、どうしましょうか? 外しますか、それともそのままにしましょうか?」と一声かけることが大事です。コミュニケーションを取っていくことが大切です。(別個で集団と個人といった問題はあります。集団を取りまとめるのは非常に難しいです。ただ一人一人の集合体と考えるなら、やはり対個人としての関係の関わりが根本的に大事な視点だと思います。)これは、福祉の現場でも一緒です。ご利用者様の事は、聞いてみないとわからないです。真心を持って相手に接する事が一番大事になりますし、基本中の基本姿勢になります。何か困った事はないですか。何かお手伝いしましょうか。無いと言われる事もあるでしょうし、関係が深まれば常に声掛けしていく中で心も開き、より良い支援に繋がっていくと思います。また想いを言葉にするまでに時間のかかる方もいらっしゃいます。言語化できない方もいらっしゃいます。高倉健ばりに数分以上黙りこむ時もあるでしょう。時間をかけて待つのも大事な支援です。
見守りを中心にしながらも、常にstand by me です。あなたの側にいて、あなたのかけがえのない人生を支えます。現在の福祉の主流は、伴走型支援が中心になっております。
それならば、ご利用者様の意見は何でも聞けば良いかといえば、そうでもない時もあります。間違っているなと思う時や、ルール的に承諾出来ない事もあります。そういう時は、頭ごなしに否定をするのではなく、時間をかけて一緒に考えていく姿勢が大切です。ご利用者様の言葉を反射のオウム返しでご利用者様自身に内省を促しながら、あわせて感情面の所は寄り添う事は出来るので共感を示し、ご自身で気づきに至るように根気よくサポートの支援をしていきます。これらのご利用者様への対応は非常勤で働かれているフローリッシュハウスのスタッフにも、受容傾聴の基本姿勢を中心に行ってもらいながら、プラスで関係性の構築の出来ているご利用者様には対応をお願いしている時もあります。基本は受容傾聴だけでも良いとはお伝えしております。受容傾聴を本気でするのは物凄く根気がいり大変な事です。あきらかに間違っている事を言われた時に、受容傾聴する事を多くの方は出来ないです。でもそこから入らない限り関係構築は出来ないです。感情面に焦点を移して寄り添うだけで最初の内は充分だとお伝えしております。
ご利用者様のたった一度の人生なので、多少の失敗も含めながらも自己選択の意思決定支援を大切にして、ご利用者様のより良い人生のお手伝いのお節介を、今後ともスタッフと共に一緒に取り組んでいきたいと思います。
マーク類の紹介もしておきます。
「ハート・プラス」マーク

内部障害(心臓、呼吸機能、腎臓、膀胱・直腸、小腸、免疫機能、肝臓)の方は、外見からは障害があることが分かりにくいため、周囲の理解が得られず、苦しい思いをされることがあります。
そこで、「見えない障害」を知らせるためのマークが必要ということで、「内部障害」や「内臓疾患」を持つ方々で2004年に「ハート・プラスの会」が設立され、「ハート・プラス」マークが作られました。マークには、思いやりの心をプラスにするという意味を表します。
このマークを目にしたら、障害者用トイレや電車の優先座席の利用にもご理解をお願いします。
※このマークは、内部障害や内臓疾患の方が自発的に使用するものです。法的拘束力はありません。
詳しくは、ハート・プラスの会のホームページをご覧ください。
◼️ヘルプマーク

ヘルプマークは、障害などで見た目ではわからない困難を抱える人が、周囲に支援や配慮が必要なことを知らせるマークです。
赤色を基調とし、上下に白色のプラスとハートのシンボルが描かれたデザインは、助けが必要であることを視覚的に捉えやすく人目につきやすいのが特徴です。バッグなど、身の回りの物に付けられるストラップ型です。
連絡先や支援内容などを書いて裏面に貼れるシールも付属しています。
ヘルプマークの利用に年齢や性別は関係なく、障害者手帳の有無や病気の種類も問いません。もしものときに支援や配慮が必要なすべての人が対象です。
以下に対象者の例をあげます。
・視覚・聴覚・言語障がい ・義足や人工関節 ・難病 ・がん ・知的障害、精神障がい、発達障がい ・認知症 ・妊娠初期 |
ヘルプマーク誕生のきっかけは、2011年3月11日の東日本大震災です。「病気を上手く伝えられなかった」「内部障がいの把握が難しかった」といった声を受け、2012年に東京都がヘルプマークの普及活動を始めました。
2017年にはJIS規格の案内用図記号(ピクトグラム)にヘルプマークが追加され、いまでは全国共通のマークとして知られています。
◼️ヘルプカード

ヘルプカードは、病状や必要な支援などを周囲に知らせるためのものです。
より詳細な情報を載せることができるので、ヘルプマークと併用する人もいます。
ヘルプカードには、以下の内容を記載できます。
・氏名 ・生年月日 ・年齢 ・住所 ・緊急連絡先 ・病気や障がいの名前 ・かかりつけ医療機関 ・服薬の有無、薬剤名 ・手伝ってほしいこと など |
ヘルプカードは各自治体で発行しています。名称や記載項目、デザインは自治体により異なりますが、誰もがその目的を理解できるよう、カード表面にヘルプマークを載せるのが一般的です。
また、それ以外に独自のツール(SOSカードや認知症に特化したオレンジカード、キーホルダーなど)を配布する自治体もあります。
「これを使うべき」という明確な決まりはないため、目的や病状によって使い分けるといいでしょう。
◼️ヘルプマークやヘルプカードのメリット
目にみえる病気や障がいであれば、みんな同じような支援ができます。しかし精神疾患や認知症などの内面の病気は見た目ではわかりにくく、助けを求められない人が多くいます。
そのため「何かあったらどうしよう」という不安をできるだけ取り除くことが大切です。
ヘルプマークやヘルプカードを携帯することで、いざというときに必要な意思表示ができ、周囲も瞬時にその人の状態を把握できます。
また、トラブルや事故の防止はもちろん、病気や障がいを理由に社会参加が妨げられないようにとの願いも込められています。
ヘルプマーク・ヘルプカードの入手法
ヘルプマークやヘルプカードは、お住まいの自治体で無料でもらえます。
ヘルプマークは、都道府県や市区町村の福祉担当課、公共施設(保健センターや保健所、障がい者福祉センターなど)、薬局や医療機関、鉄道の駅務室、バス営業所などで配布しています。障がい者手帳と一緒に受け取れる自治体もあるようです。
病気や障がいを証明する書類は不要で代理人でも受け取れます。
ただし上限(1人につき1個)や申込書提出を求める自治体もあるため、事前に確認しておきましょう。
ヘルプカードも都道府県や市区町村の福祉担当課が窓口です。最近はヘルプマークと一緒に配布する自治体が増えています。
また、自治体のホームページでもダウンロードできます。より詳細な情報を記載したいときは、紙を付け足してもいいでしょう。
まとめ
支援を必要とする人が暮らしやすい社会をつくるには、一人ひとりが病気や障がいへの理解を示すことが大切です。
ヘルプマークやヘルプカードには、人々の想いをつなぎ、支援の輪を広げてくれる力があります。
いま生活にお困りの人がいたら、利用を検討してみてはいかがでしょうか。
by スタッフ M